2009年1月22日木曜日
超音波厚さ計
今日は超音波厚さ計を紹介します。
これは金属や硬質プラスチック等の肉厚測定などに使用する機械です。
例えば危険物貯蔵タンク、配管、船体、工場設備、建設機械などの減肉・摩耗・腐食検査などに使用します。
通常、人間は約20Hz~20kHzの周波数を聞くことができます。
超音波とは人間が聞くことのできない20kHz以上の音波のことをいいます。
イルカやコウモリなどが超音波を利用していることが知られています。
超音波厚さ計では、一般的に1MHz~20MHzの超音波が使用されています。
トランスデューサー(プローブ、探触子)と呼ばれるセンサーから発信した超音波が測定物の反対面に反射し、戻ってくる時間(伝搬時間)をもとに、厚さを算出します。
具体的には、伝搬時間(t)に測定物の音速(c)を乗じ、厚さを求めます。
超音波は空気中を伝わりづらく、また測定面との境界で反射してしまうという性質を持っています。
このため、トランスデューサーまたは測定位置に少量の液体を塗布する必要があります。
液体には専用剤のほか、水や油も使用されています。
超音波は音響振動なので、これが伝わるためには気体、液体、固体などの媒体を必要とします。
したがって真空中でも伝搬する電波(電磁波)とは全く異なります。
超音波は電波に比べて、伝搬速度(伝わる速さ)が遅く波長が短いので、この特性を利用して様々なものに活用されています。
なぜ伝搬速度が遅いといいのか?それは「電波では速すぎてダメ」だからです。
伝搬速度がものすごく速い場合、それを識別することは至難の業です。
そして、その精度は極めて低いものとなるでしょう。
したがって、超音波は距離計や厚さ計、流量計、医療診断など近距離の計測に適しています。
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