2008年7月31日木曜日
振動計
今日は振動計を紹介します。
振動も騒音と同じように、振動規制法によって規制されています。
工場及び事業場における事業活動並びに建設工事に伴つて発生する相当範囲にわたる振動について必要な規制を行うとともに、道路交通振動に係る要請の措置を定めること等により、生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的としている。(第1条)
ということです。
例えば土木建築現場の振動がどのくらいなのかを調べたり、建物で上の階から伝わってくる振動はどのくらいなのかといったことを調べることができます。
現場の近くの家に住んでいて、振動によって食器が割れてしまったり、壁にヒビが入ってしまったり、振動で建物が常に揺れていることによって健康に支障をきたしてしまったり、ということになったら大変です。
そういうことを避ける為に、きちんと騒音や振動を調べていかなければいけません。
現場もいろいろと気を付けてやっていかなければいけないんですね。
振動計は本体と丸いピックアップというもので構成されていて、ピックアップに振動を読み取る機構が入っているそうです。
よくコードだけを持ってピックアップをぶら下げて運んでしまって、どこかにぶつけて壊れてしまうこともあるので気を付けましょう。
振動なので3次元のXYZで測るのですが、測るときはX方向を震源に向けて、Y方向は震源と平行になるように置いて測ります。
これもレベルレコーダーで記録を取れます。
一番新しいVM-53Aという機種はコンパクトフラッシュが使えるので、レベルレコーダーは必要ありません。
騒音計
今日は騒音計についてです。
音の中の「聞きたくない不快な音」、「邪魔な音」が騒音となります。
しかし人によって不快だと感じる音は微妙に違ってきます。
不快を感じる音は、健康や生活環境に係る被害を生じ、やがて公害問題に発展します。
大きな騒音の中で長時間働いていると難聴になったりしますが、こうした騒音から人の生活を保護するために騒音規制法によって騒音のレベルが決められているので、それを超えないようにしなければいけません。
工場及び事業場における事業活動並びに建設工事に伴って発生する相当範囲にわたる騒音について必要な規制を行なうとともに、自動車騒音に係る許容限度を定めること等により、生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的としている。(第1条)
ということらしいです。
土木建築現場などにある機械プレスや送風機、くい打機や削岩機などはとても大きい音がでるので気を付けなければいけません。
だから騒音計が必要なんですね。
音の単位は現在"dB(デシベル)"という単位が用いられていますが、旧計量法では"ホン"という軽量単位が使用されていました。
新計量法の制定に伴って、国際規格であるISO規格に合わせて"dB"に移行したようです。
"dB(デシベル)"の"ベル"は、電話機の発明者"グラハム・ベル"の名前から取った単位で、"deci(デシ)"は10分の1を意味する接頭語です。
騒音計の頭についているまるいポンポンは防風スクリーンというもので、風によってマイクロホンの近くで発生する雑音を軽減するために付いているものです。
騒音計は使用する前にキャリブレーション(校正)しなければいけません。
違う機械で測ったら違う数字が出た、ということになったらその数値は信用できませんからね。
どっちが正しいのかもわからなくなってしまいます。
キャリブレーション用のスイッチがあるので、それを押して、表示されている数値を94.0dBに合わせればOKです。
音響校正器というものがあり、これは常に一定の音が出るものなので、当社ではこれに合わせて調整もしています。
A特性とC特性で測れるのですが、普通はA特性の方で測ります。
けれど、低い音というのは出ていてもなかなかわからないものです。
そこで必要なのがC特性の方。
AとCと両方で測って、その差が大きい場合は低域成分だということがわかります。
騒音計にも紙に記録するレベルレコーダーというものがあり、記録を残したい場合にはこれを使用します。
しかし最近では、コンパクトフラッシュを使用してデータを取っておけるものがあるので、あまり必要がないかもしれませんね。
大声コンテストでは騒音計がつかわれているみたいです。
会社のみんなと大声コンテスト、やってみてはいかがでしょうか?(笑)
2008年7月30日水曜日
雨量計
今日は雨量計と温湿度計を紹介します。
よく天気予報でアメダスによる降水量・・・なんて言っているのを耳にしますが、アメダスって全国各地の観測所から構成される"地域気象観測システム"っていうものらしいです。
観測所では降水量、気温、日照時間、風向・風速を観測しているようです。
そのうちの降水量のことを天気予報で言っているんですね。
では、降水量を測る雨量計について紹介します。
○ 雨量計
当社にあるものは34-T"転倒ます型雨量計"というもので、写真を見ればよくわかると思いますが、筒のようなものと、記録をするためのボックスによって構成されています。
筒の方を受水器、ボックスを自記電接計数器といいます。
筒の中にししおどしのようなものが入っていて、これをますと言うのですが、ここに0.5mm雨が溜まると転倒するようになっています。
これが何回転倒したかによって降水量を測ります。
おもしろい仕組みですよね。
雨量計を設置する場合は、雨が地面で跳ね返ってそれが入ってしまうのを防ぐ為にまわりには芝を植えたり砂利をひいたりします。
あとは風の影響があまりない場所を選ばなければいけません。
受水器などの降水に接する部分に電熱線などのヒーターを取り付けることによって、雪やあられなども測れるようです。
○ 温湿度計
これは"シグマミニキューブ"というもので、自記温湿度計といいます。
なんと湿度計のセンサー部分は馬の毛らしいです。
これが伸び縮みして測っているとか・・・。
すごいですよね。
小型で軽量なので、場所を選ばずに測れます。
倉庫や精密機械を置いてある部屋などの温湿度を調べるにはとても便利です。
2008年7月29日火曜日
風速計
今日は風速計を紹介します。
建築現場などで、クレーンや高所での作業の安全確保の為に設置する装置です。
現場では風速何メートル以上は危険なので作業をやめるように、などと決めてありますよね。
クレーンが倒れてしまったり、高所で風にあおられて足を踏み外し・・・なんてことにならないように安全に作業をしなければ危険ですからね。
写真がぼけていてしまったりですみません。
○ 風杯型
まるっこいものが3つついているものを風杯、数値が表示されるボックスを指示器といいます。
風杯をパイプやクレーンの先端に取り付け、指示器は屋内に置いて使います。
設定した数値よりも上の数値になるとブザーが鳴るようにも設定可能です。
0.5~60mまで測れます。(0.3~風杯が回り出す)
なんだかブロッコリーを連想してしまうのは私だけでしょうか。
INST ・・・瞬間の風速を表示
MEAN ・・・10分間の平均の風速を表示
・ デジタル[OT-901] デジタルで表示され、紙に印刷されてレシートのように出てくるタイプ。
・ アナログ[NO-23-SP] 針で表示。これが一番よく出ます。
○ダイナべーン風向風速計
飛行機のような形をしています。
飛行機っぽい方を発信器、ボックスを指示器といいます。
これは風速の他に、風向を測れます。
風見鶏のようにプロペラが常に風の吹いてくる方へ向くので、風向きがわかります。
現在会社になく、写真が撮れなくて残念です。
小さそうに見えるのですが、意外と大きいみたいでびっくりです!
○アネモメーター
手持ち型の小さい風速計です。
風速と温度を同時に表示できます。
空調機の吹き出し口の温度と風速測定や、エアコンのダクトの風速の把握に便利です。
*** ラインレーザー CP818とCPS81について ***
CP818とCPS81はあまり違いがありませんね。
新しいものと古いものという認識でいいと思います。
ただ、記事にも書いてあるようにCP818はヨコのラインのレーザーが少し薄いのですが、CPS81ではそれが改善されています。
2008年7月28日月曜日
三脚いろいろ
今日は三脚・スタンドについてです。
これまでいろいろと紹介してきましたが、どれも同じ三脚を使用しているわけではなく、物によって三脚も違います。
なんとなくこんな感じなのかー、程度で!
● 三脚 ●
○ 金属脚
・ PSA1 レベル、回転レベル用
・ PFA2 セオドライト、トータルステーション用
○ 木脚
・ PFW1 (着脱用の三脚)セオドライト、トータルステーション用
・ PFW2 セオドライト、トータルステーション用
○ エレベーター三脚
S/M/L
☆ レベル用は脚頭が丸い、セオドライト用は脚頭が平ら
☆ セオドライト用は定芯桿が太い(SOKKIAの三脚は名前に2が入っているのでわかりやすい)
☆ 金属は熱で伸びてしまうこともあり、高温になる場所での作業には適さない。
木脚の方が安定する。
● スタンド ●
○ LETシリーズ
・LET MV320、M310P用
・LET-B MV320、M310P用(LETよりも少し軽く、持ち手が付いている)
・LET-C VX360用(少し高級な感じ)
○ STSの墨出し器用
・EL-CM 一番小型
○ リズムの墨出し器用
・EV-38B 一番高くまで伸びる(298cm)
○ その他
・PT150 PQのスタンド
2008年7月25日金曜日
レーザー墨出し器②
ラインレーザーの続きです。
今回はM-310P/CP-818/CP-S81/STS-Z31を紹介します。
○M-310P
ラインはタテ3本とヨコ90°に地墨、鉛直方向(真上)に出ます。
ただし、鉛直方向の点は水平・垂直、鉛直ポイントそれぞれの精度内に収まるように別々に整備しているので、鉛直方向の点が少しずれて見えていたりするのですが、それぞれの精度内にはおさまっているので問題はありません。
そこは気持ちの問題ですね(笑)
あまり鉛直ポイントを使う人もいないと思いますし、あまり気にしなくていいかと思います。
防塵・防滴ですが、精密機械ですのでなるべく大切に大切に扱うようにしましょう!
受光器も使えます。
○CP-818/CP-S81
今まで紹介したものはすべて"マイゾックス"という会社のものでしたが、これらは"リズム"という会社のROBOLINEシリーズです。
この種類はリズム独自開発のセンサとサーボ型の自動整準方式がとても素晴らしいです!
大体のものはジンバルによる補正で補正範囲は±2°程度でしたが、リズムの自動整準方式だと±4°で約2倍となっています。
通常は建物が微妙に揺れているので、ラインもほんの少しだけゆらゆらと揺れているのですが、リズムのものは振動にも強く、高層ビルなどの高所でもラインが揺れません。
レーザーはリズム独特のコーンプリズムというものから出ていて、これは1つで360°全周に照射できます。
タテ用に2つ、ヨコ用に1つ付いているので、レーザーラインはフルライン!(地墨も出ます)
ただ、フルラインで連続使用した場合はフル充電の場合でも4時間しかもちませんので、少し短いですね。
シフティングなので、光波やレベルのように動かして微妙に調整することができます。
注意するべき点は、頭の部分を持たないことです。
頭に自動整準の為の電子水平センサーが入っているので、頭を持って壊れてしまったらもうアウトです。
その為に大きい取っ手が付いているんですね。
受光器は"うけ一発"という一度聞いたら忘れない名前です!
受光器には受光可能距離というものがあって、ラインレーザーの機種によって違うのですが、これは50mまで受信できます。
CP-818は少し横のラインが薄いのですが、CP-S81はラインが明るくなってとても見やすくなりました。
○STS-Z31(ZV-310)
ラインの数はM310Pと変わらないタテ3本、ヨコ90°に地墨です。
気泡管が緑色に光るので、薄暗い現場でも確認しやすいですし、電源がついているか消えているかが一目瞭然です。
これら全て防塵・防滴ですが、精密機械ですのでなるべく大切に大切に扱うようにしましょう!
● 質問のお返事 ●
・ 墨出ししてからどのように活用していくのか?
うーん、どのように活用というよりも、墨出しして決めた線に基づいてそれぞれの職人さんが作業していくっていう感じですので、作業をしていく上での基準決めだと思います。
・どの位の距離までレーザーが見えるの?
周りの環境や気象状況に大きく左右されます。
明るい場所だとレーザー光は見えにくいですし、暗い場所だと見えやすいです。
あまり距離が離れてしまうと、ラインが太くなってしまいしるしを付ける位置も決め辛くなってしまいます。
どこまでっていう明確な数字はわかりませんが、受光器の受光可能範囲は決まっています。
今までに書いたものはだいたいどこも50mくらいだと思います。
2008年7月24日木曜日
レーザー墨出し器①
今日から数回に渡って、レーザー墨出し器について書いていきます。
まず、レーザー墨出し器とは水平ラインと鉛直ラインをレーザー光で表示し、建物の内装や設備工事における水平・鉛直出し作業を行う装置。
つまり、建物を建てる時などに基準となる線を付ける作業です。
水平・鉛直ラインっていうのは、簡単に言えばタテとヨコのラインのことですね。
昔は墨壺というものが使われていたようですが、レーザー墨出し器が出てからは墨壺を使用した作業は激減してしまったようです。
墨壺とはどういうものかというと、壺の後ろ側に糸車がついていて、糸が墨に浸っています。
その糸を引っ張って先についているピンを材木にさし、その糸をはじいて線を付けていたようです。
レーザーも便利ですが、昔のものには昔のものの良さというものがありますよね。
今日はV-100/VX-180/VX-360/MV-320を紹介します。
V-100は当社にあるレーザー墨出し器で一番古いものです。
外見も赤いプラスチックで、昔っぽい古い雰囲気を醸し出しています。
これはもう最近ではあまり使われていないようです。
タテ、ヨコ、地墨が出ます。
(地墨は墨出し器の真下に出る赤いレーザーの点のことです)
VX-180は少し進化していて、傾けるとレーザーが消えるようになりました。
これもタテ、ヨコ、地墨が出ます。
VX-360はなんとヨコのラインが360°出るものです!
タテも4本出て、通り芯は2本もあるんですねー。
もちろん地墨は出ます。
MV-320はタテ3本とヨコ、地墨が出て、通り芯は1本です。
照射するレーザーをタテのみにするか、ヨコのみにするか、両方にするかは本体についているボタンで切り替えることができます。
そしてVX-360とMV320はACアダプタを用いて家庭用のコンセントから電源を確保することができます。
電池がどのくらい持つのかというと、MV-320の電池がフル充電の状態で全部のレーザーを照射するモードの場合は10時間程度となっております。
受光器を使うこともできるので、少し離れた場所でレーザーが太く見えてしまっていたり、屋外など明るくて線の見えにくい場所ではとても助かります。
付属品としてレーザーキャッチメガネやレッドプレートなど、線を見やすくするものも入っていますよ。
一度基準出し位置に設置すると、作業中は移動させないで置きっぱなしにする場合が多いので、蹴り飛ばさないように注意です。
蹴ったら・・・・おしまいですからね。
一応防滴と書いてありますが、水にはとっても弱いので湿気には気をつけましょう。
2008年7月22日火曜日
トータルステーション(完)
今回はSET500S/600S、SET3100S/4100S、SET310S/510S/610S、SET330RS/530RSなどなど。
(当社では整準台から取り外せる着脱式ではなく、基本的にSのついたシフティング式を取り扱っております)
この中でも今回の目玉は330RSなどの30シリーズです!
けれどこれは最後に取っておくとして、まずは500S/600Sからです。
この機種は反射シートの使用が可能です。
反射シートで測定する場合、一番大きいものを使用して500Sは70mまで、600Sは60mまで測定可能です。
500Sは両面にディスプレイがあり、600Sは片面のみとなっています。
次は3100S/4100Sです。
3100は1秒表示で、4100は5秒表示です。
そして、この機種も反射シートの使用が可能です。
テンキーがついているので、少し入力する時間が早くなるかと思います。
バッテリーはニッケル水素で、ニカドよりも容量が多くカドミウムを含まない為、環境負荷が低いものです。
ニッケル水素は今、充電して繰り返し使える"eneloop"という乾電池がそうですね。
次に310Sなどの10シリーズは昨日もちらっと紹介しましたが、これらは測定の前に0セットをしなくてもOKなのです!
電源を入れたらもう最初から数字が表示されている状態です。
今までの機種は測定前に縦と横に1回転させなければいけませんでしたが、電源を入れたら即OK。
手間が減ってうれしいですね。
なにやら、中に入っているディスクの違いらしいです。
そしてこのシリーズから"SFX"という機能がついていて、携帯電話を用いてパソコンにデータを送れるようになりました。
今時な感じです!
そして最後に30シリーズ!
これらはなんとノンプリズム方式という、プリズムや反射シートを使用せずに測定する方式で測定が可能なのです。
これは対象物に直接レーザーを当て、反射したレーザー光を測ります。
310や510など前の機種ではLEDでしたが、強力なレーザー光になることによって可能となりました。
プリズムや反射シートを使用せずに測れるなんて、ものすごく便利ですよね!
しかし注意しなければいけないことは、光を吸収してしまう黒っぽい色の場所や光が透過してしまうガラス、あと測定するものが斜めになっている場合は正確に測れないこともありますので、避けたほうがいいです。
そしてなぜかレーザー光は台形の形をしています。
遠くを測るときに光がぼやーっと大きく広がりにくい形らしいです。
もちろんプリズムや反射シートを用いた測量も行えますよ!
この機種は測距精度が高く、プリズムを用いて±2mm、シートとノンプリズムだと±3mmとなっています。
RED-techⅡ EDMというものが採用されていて、ノンプリズムの精度もかなり高いです。
30シリーズは購入する時にオプションなどを自分で選ぶことができます。
データの容量を大きくするカードユニットを付けられたり、ノンプリズムの飛距離が変えられたりします。
"SFX"は標準搭載されています。
● 質問のお返事 ●
・反射シートを使うような"狭い場所"とは実際どのような場所?
トンネルなどで使用されることが多いようです。
例えば壁が傾いていたり、倒れそうだったりするようなところなど、基本的にはプリズムを設置できない場所です。
低すぎても高すぎても設置できなかったりするので、そういう場合は反射シートが用いられます。
・他のメーカーと比べて、アピールできるポイントがあれば教えて下さい
SOKKIAさんに問い合わせてみたのですが、310以上のものに関しては以下のことがポイントです。
昔と比べて測距スピードがあがったそうです。
昔は6秒程かかっていたものが、現在では2秒程で出ます。
あとはディスプレイが漢字も表示できるようになったことと、あとはワイヤレスキーボードとしてリモコンのようなものがついているので、今までは測距ボタンを押す時に少しずれてしまうことがあったりしたのですが、リモコンを使うことによってそういうこともなくなります。
そしてカードユニットによって、記録容量が増えたという点です。
2008年7月18日金曜日
トータルステーションの続き
今日はSET5FS、SET5WS、SET5WRS、SET310Sです。
昨日のものよりも新しい型です。
特にSET310Sは最近のものです。
5WSは完全防水としてSOKKIAからは出されていますが、精密機械なのでやはり水には弱いです。
雨の中での作業もできますが、作業を終えてケースにしまう際、周りについている水滴をふき取らずにしまってしまったり、雨の中ケースを開きっぱなしにして置いておき、ケースに水が入ってしまっている場合などは、密閉性の高いケースですので湿気が逃げず、その湿気によってレンズが曇ってしまったり、腐食してしまったりする場合があります。
完全防水と言われていても、実際には完全ではなく、決められている基準があるようです。
5WRSは5WSのレンタル用として作られたもので、現在ではあまり見かけません。
5WSはディスプレイが両面についていますが、5WRSは片面のみにすることにより、5WSよりも低価格で提供できるようになっています。
灰色と水色というとても目立つ配色なのですぐにわかりますよ。
SET310Sは緑色の機械で、反射シートが使用できます。
反射シートはプリズムの変わりに使用するもので、例えばプリズムを設置できない場所、壁などに貼り付けて使用します。
計測したい距離によってシールの大きさを変えます。
とても便利なシールですね。
ただ一回の使い切りなので、貼り間違えには注意です!
SET310Sにはリモコンもついているので、リモコンでも操作することができます。
そしてバッテリーがニカドからリチウムに変わったので、充電したい時に充電することが可能です。
ただし、リチウムは自然放電してしまう為に使わなくても減ってしまうので、使用する際はきちんとフル充電してから使用しましょう!
気泡管が図でディスプレイに表示されたり、とっても頭のいい機械です。
2008年7月17日木曜日
トータルステーション(SET4BS/5S/6ES)
今回はトータルステーションの少し古いタイプの機械を紹介します。
会社にあるものではSET4BSが一番古いタイプで、実際に手に持ってみるととても重いです。
SET5Sはそれよりは多少軽く、SET6ESはかなり軽くなっています。
昔の機械はとても重いので、現場で持ち運ぶ時は大変だったでしょうね。
箸よりも重い物を持ったことがないような方には絶対無理でしょう^^
これらは電子式なので、ボタンを操作するとディスプレイに全て表示され、数値がとてもわかりやすいです。
SET4BSはボタンの数が多く、こんなに全部使う人がいるのかなぁと疑問に思うくらいなのですが、5Sと6ESはよく使われる機能に絞られていて、4BSと比べて使いやすくなっています。
まず、トータルステーションとは1台で角度(鉛直角・水平角)と距離を同時に測定できるとても便利な機械です。
この機械はトータルステーション本体と反射プリズムの2つがあって、初めて成立します。
測量を行いたい場所に反射プリズムを設置し、光を飛ばしてプリズムで反射させ、返ってきた光の位相差を利用して計測しているので、光波距離計とも呼ばれています。
反射プリズムのど真ん中じゃなく、ずれた位置から光が入った場合には結果が違ってしまうんじゃないの?と思う方もいると思いますが、反射プリズムはどの位置から光が入ったとしても同じ値が出るように作られているので心配無用です。
ただ注意しなければいけないのは、プリズムによってプリズム定数というものが違うというところです。
光がガラスの中を通過する時の速度が空気中よりも屈折率分遅くなるので、光波距離計はその分だけ実際の距離よりも長い距離を表示します。その為、ガラスの屈折率と反射プリズムの大きさ(光路の長さ)から決まる定数を引く必要があります。
しかし、構造上プリズムを覆っている金属部分などによりプリズムの頂点が測点からずれている場合があるので、この場合はずれ分も合わせたものをプリズム定数といいます。
この誤差分を表示された距離から引かなくてはいけないのですが、トータルステーションにはプリズム定数を登録できる機能があり、きちんと登録しておけば自動的に計算して表示してくれるので、その部分だけはしっかりと確認するようにしましょう。
会社からトータルステーションとプリズムを合わせて出す場合は変更してありますが、自分で持っているプリズムを使用する場合は違うこともあるので注意しましょう。
話によると鳥人間コンテストや、投擲競技では光波距離計が用いられているらしいです。
意外なところでいい仕事してますね!
2008年7月16日水曜日
セオドライド№2(TM20ES/20D/LDT)
今日は昨日に続いてセオドライドの説明を致します。
TM20ESは昨日説明したDT5ASより旧式で、バッテリーを使わないエコな測量機です。
デジタル表示ではなく、自分でメモリを読み取るビジュアル式になります。
ミラーで光を取り入れて観測する、光学セオドライドです。
TM20DはTM20ESにエアーダンパーが追加で備えられているので、多少の傾きは測量可能です。
最小目盛りの間の角度を「だいたいこの位かなー」と目分量で読む方法を推読といいます。
この光学セオドライドは推読になります。
以前は、より細かく読むために副尺(バーニア)が備えられ、バーニア読みがありましたが、TM20D、20ESはスケール読みになります。
LDTはレーザデジタルセオドライドで、最新式の電子式ダンパーが備えられています。
標準先に赤いレーザポイントが出ているのが特徴で、位置決めが楽に出来ます。
暗い場所での作業、例えばトンネルとかを作る時に最適だと思います。
気泡を確認しなくても、電子画面で整準も出来ます。
セオドライドにはオプションでアイピース(長さ15㎝位)と言う部品があります。
望遠で測りずらい位置(上部など)の時に、望遠の接眼レンズを外し、アイピースを取り付ける事で観測が可能になります。
このアイピースはレベルにもオプションでありますが、水平を測る用途のレベルには全くと言っていい程、使用率は低いです。
以上 今回は初めてNAKAMURAが投稿しました。
2008年7月15日火曜日
セオドライト(DT5S/5AS/500AS)
セオドライトは角度を測定する機械です。
望遠鏡が鉛直軸(重力方向に対して平行)、水平軸の2軸によって回転する構造となっており、望遠鏡によって捕らえられた2つの目標間の角度を表示します。
望遠鏡を覗くと十字の線が見え、さらにその線が区切られています。
その線はスタジア線といい、その線を使って概略の距離を測定することもできます。
DT5ASやDT500ASのように"A"が付いている場合はディスプレイが片面にしかありませんが、DT5Sの場合はディスプレイが両側に付いているので、前からでも後ろからでも数値を確認することができます。
測量機械はヨーロッパで発達したもので、角度を測定する機械はセオドライト(Theodolite:経緯儀)と呼ばれていたのですが、倍率の高い望遠鏡は水平軸で全周回転するようにはつくられていませんでした。
しかしアメリカでは広い国土を測量することから、精度よりも使いやすさに重点を置き、使いやすいように望遠鏡の位置を高くして回転するようにし、望遠鏡が回転することからトランシット(Transit)と呼ばれるようになりました。
現在では両者とも全周回転するので、セオドライトはトランシットと同じだと思われていることもありますが、厳密には目盛りの読み取り方式の違いによって区別されています。
(上がDT500AS、下がDT5S)
2008年7月14日月曜日
レベルプレーナー(LP30/30A)
チルチングレベル(TTL6)
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