2008年7月15日火曜日
セオドライト(DT5S/5AS/500AS)
セオドライトは角度を測定する機械です。
望遠鏡が鉛直軸(重力方向に対して平行)、水平軸の2軸によって回転する構造となっており、望遠鏡によって捕らえられた2つの目標間の角度を表示します。
望遠鏡を覗くと十字の線が見え、さらにその線が区切られています。
その線はスタジア線といい、その線を使って概略の距離を測定することもできます。
DT5ASやDT500ASのように"A"が付いている場合はディスプレイが片面にしかありませんが、DT5Sの場合はディスプレイが両側に付いているので、前からでも後ろからでも数値を確認することができます。
測量機械はヨーロッパで発達したもので、角度を測定する機械はセオドライト(Theodolite:経緯儀)と呼ばれていたのですが、倍率の高い望遠鏡は水平軸で全周回転するようにはつくられていませんでした。
しかしアメリカでは広い国土を測量することから、精度よりも使いやすさに重点を置き、使いやすいように望遠鏡の位置を高くして回転するようにし、望遠鏡が回転することからトランシット(Transit)と呼ばれるようになりました。
現在では両者とも全周回転するので、セオドライトはトランシットと同じだと思われていることもありますが、厳密には目盛りの読み取り方式の違いによって区別されています。
(上がDT500AS、下がDT5S)
登録:
コメントの投稿 (Atom)
3 件のコメント:
初めまして。
毎日暑いですね。
測量機の勉強も毎日熱く熱心にされてますね。
東京ドームを作る時、ドームの屋根の高さをどのくらいにするか?
つまり、どのくらい天井を高くすれば打球が当たらないか?
それを調べるため、上がった打球をセオドライトで測定し、角度を測り天井の高さを決めたそうですよ。
ただ、当初の予定より打球を高く上げる選手が出現し、いまでは天井に当たることもしばしば・・・。
・・・セオドライトの意外な使われ方ですね。
土木建設業や建築業にはシフティング式が、
測量業には着脱式がよく使われるみたいです。
SOKKIA製品は型式の末尾に(S)が付いている物がシフティング式です。
いつも丁寧な説明をありがとうございます。
打球を測定するなんて、一瞬の出来事ですから難しそうですね。
自分たちの身近なことに使用されていたことがわかると、とても興味が沸きますね。
Sがついているからシフティング、とてもわかりやすいですね!
コメントを投稿